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薬局薬剤師が研修認定薬剤師を取得しないといけない理由を解説

エリアマネージャーや管理薬剤師、お店の店長から「研修認定薬剤師」を取得するようにうるさく言われていませんか?

苦労して薬剤師免許を取得したばかりなのに、なんでまだ勉強しないといけないの?

と思っている薬剤師がいるかもしれません。

そんな薬剤師に向けて、調剤併設のドラックストアで働く管理薬剤師が「研修認定薬剤師を取得しないといけない理由」をお伝えしていきたいと思います!

「研修認定薬剤師」の位置づけは自己研鑽のためで、取得は個人の自由という認識でしたが、最近はそうも言っていられない状況になってきました。

薬局薬剤師として生き残っていくためにはもはや必須といっていいかもしれません。

目次

調剤薬局の薬剤師が研修認定薬剤師を取得しないといけない理由

以前は研修認定薬剤師を取得していると「自己研鑽をしている勉強熱心な薬剤師」という評価でしたが、今では研修認定薬剤師を取得していることが当たり前の時代になっています。

最初に結論からお伝えすると以下の2つの理由から「認定研修薬剤師」の取得が必要になります。

研修認定薬剤師の取得が求められるもの
  • 管理薬剤師の推奨条件に記載あり
  • 地域支援体制加算の算定に必要

一つは管理薬剤師の推奨条件(必須ではない)の1つと、地域支援体制加算の算定要件にある「かかりつけ薬剤師指導料」と「かかりつけ薬剤師包括指導料」の算定に研修認定薬剤師の取得が必要になるからです。

研修認定薬剤師の取得が管理薬剤師になるための推奨条件に含まれている

管理薬剤師になるために推奨されている条件が2つあります。

管理薬剤師の推奨条件
  • 5年以上の経験
  • 研修認定薬剤師の取得

これは令和3年7月に日本薬剤師会から出された「」に明記されています。

ステップアップの一つとして管理薬剤師になるために、認定薬剤師の取得は避けて通れません。

調剤薬局の薬剤師を管理している管理薬剤師なら自己研鑽をしているのが当たり前で、率先して学んでない薬剤師に薬局の管理は務まらない、と遠回しに言われているのだと私は理解しています。

今は強制力はないですが、もしかしたら今後は管理薬剤師の届出に認定番号が必要になってくる可能性もあるのかなと思っています。

管理薬剤師になるための話はこちらの記事で詳しく紹介しているので、良ければ併せてご覧ください。

https://wakayakublog.com/%e8%aa%bf%e5%89%a4%e8%96%ac%e5%b1%80%e3%81%ae%e7%ae%a1%e7%90%86%e8%96%ac%e5%89%a4%e5%b8%ab%e3%81%ab%e3%81%aa%e3%82%8b%e3%81%ae%e3%81%ab%e4%bd%95%e5%b9%b4%e5%bf%85%e8%a6%81%e3%81%8b/

私は管理薬剤師にはならないから「研修認定薬剤師」は必要ないかな!

そう考えるのは間違いです。

管理薬剤師のために必要なのではなく、これからお伝えする内容のために「研修認定薬剤師」の取得が必要になります。

薬剤師の社員だけでなくパートやアルバイトでも取得する必要がある理由をお伝えしていきます!

地域支援体制加算の算定のために必要

「研修認定薬剤師」の取得は管理薬剤師になるためではなく、地域支援体制加算の算定のために必要になります。

厳密にいうと、「地域支援体制加算」の算定のために、「かかりつけ薬剤師指導料」と「かかりつけ薬剤師包括管理料」の算定が必要になります。

「かかりつけ薬剤師指導料」と「かかりつけ薬剤師包括指導料」を算定するために「研修認定薬剤師」を取得する必要があるのです。

STEP
研修認定薬剤師の取得

かかりつけ薬剤師になるために必要。

その他にも「施設基準」を満たし、患者より文書で同意を得る必要がある。

STEP
「かかりつけ薬剤師指導料」と「かかりつけ薬剤師包括管理料」を40件以上

「かかりつけ薬剤師指導料」、「かかりつけ薬剤師包括指導料」の算定件数が、年間の処方せん枚数1万枚あたり「40件以上」必要

STEP
地域支援体制加算の算定

かかりつけ薬剤師関連以外の要件を満たすと算定できる

地域支援体制加算には1~4まであり細かい要件はそれぞれ異なりますが、「かかりつけ薬剤師指導料」と「かかりつけ薬剤師包括管理料」の算定回数が定められています。

地域支援体制加算の算定要件

かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料の算定回数の合計が40回以上であること

「かかりつけ薬剤師指導料」と「かかりつけ薬剤師包括管理料」の算定件数が、年間の処方せん1万枚辺り40件以上算定している必要があります。

「地域支援体制加算」を算定するために「かかりつけ薬剤師指導料」と「かかりつけ薬剤師包括管理料」を算定する必要がありますが、そのためには「研修認定薬剤師」を取得しないといけないということです。

必要な算定件数は、「40件/年間の処方せん枚数1万件あたり」です。

例えば月の処方せん枚数が1500枚の薬局では年間の処方せんは、1500枚×12ヶ月=18000枚/年になります。

「40件/1万枚あたり」なので年間の処方箋枚数が18000枚あるなら、40件×1.8=72件です。

他にも算定要件はたくさんありますが、1年間で72件以上の「かかりつけ薬剤師指導料」「かかりつけ薬剤師包括管理料」が必要になります。

要は「かかりつけ薬剤師指導料」を算定するため

研修認定薬剤師を持っていないとかかりつけ薬剤師になれないからです。

かかりつけ薬剤師の目的は、「一元的かつ継続的な薬剤情報の管理」にあります。

患者さんが受診している医療機関の情報を全て把握するだけでなく、生活習慣やサプリメント、嗜好品などその人に関する情報の収集により、患者さんの健康全般をサポートすることがかかかりつけ薬剤師の目的になります。

かかりつけ薬剤師指導料の施設基準は5つです。

かかりつけ薬剤師になるための施設基準
  • 認定薬剤師を取得している
  • 週32時間以上の常勤薬剤師
  • 3年以上の実務経験
  • その薬局に1年以上在籍
  • 医療に関わる地域活動

それ以外にも、文章で同意を得ることや薬局の営業時間外の連絡先を伝えておく必要があります。

→かかりつけ薬剤師の記事

薬局薬剤師が研修認定薬剤師を取得しないといけない理由

薬局薬剤師が研修認定薬剤師を取得しないといけない理由をお伝えしてきましたが、いかがでしたか?

若手の薬剤師なら管理薬剤師になるためには避けて通れない道ですし、地域支援体制加算のために「研修認定薬剤師」の取得は必須です。

「研修認定薬剤師」はどこの薬局で働くにしても持っていて損はしません。

転職時に「研修認定薬剤師」を持っている方が有利ですし、実際に私も薬剤師の採用時の面接で「研修認定薬剤師」の取得の有無を必ず聞きます。

若手の薬剤師は経験を積みながら「研修認定薬剤師」の取得を目指してください。

既に調剤経験が豊富なパート薬剤師は、自身の知識のアップデートのために「研修認定薬剤師」を利用して欲しいと思います。

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この記事を書いた人

大手ドラッグストアの管理薬剤師。
9年目薬剤師/認定研修薬剤師・健康サポート薬局研修/かかりつけ・在宅やってます/

薬剤師としての自身のキャリアに不安を感じたことと、若年時の教育がとても重要だと考え若手薬剤師向けのブログを始めました。
所属している会社に関係なく、薬剤師としてスキルを高めていきたい。
ブログを通じて副業にも挑戦中。

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