調剤併設のドラッグストアで管理薬剤師をしているワカマルです。
かかりつけ薬剤師の契約取れていますか?
本社から「かかりつけ薬剤師指導料」の算定件数を増やすよう言われ、私は頭を悩ませています。
これを機に、かかりつけ薬剤師への理解を深めて少しでも多くの薬剤師がかかりつけ薬剤師として活躍して欲しいなと思います!
調剤薬局のかかりつけ薬剤師について
そもそもかかりつけ薬剤師とは?
かかりつけ薬剤師の目的は、「一元的かつ継続的な薬剤情報の管理」にあります。
患者さんが受診している医療機関の情報を全て把握するだけでなく、生活習慣やサプリメント、嗜好品などその人に関する情報の収集により、患者さんの健康全般をサポートすることがかかかりつけ薬剤師の目的になります。
簡単に言ってしまえば、「専門の薬剤師がついて、薬から健康面など全てを管理します」ということですね。
かかりつけ薬剤師になると「かかりつけ薬剤師指導料」、「かかりつけ薬剤師包括指導料」の算定が可能になります。
「かかりつけ薬剤師指導料」「かかりつけ薬剤師包括指導料」について
かかりつけ薬剤師指導料は76点です。
通常の薬学管理料を算定しない代わりに、かかりつけ薬剤師指導料を算定します。
「かかりつけ薬剤師包括指導料」は291点を算定できますが、こちらは地域包括診療料、もしくは認知症地域包括診療科を算定している患者さんのみが対象です。
かかりつけ薬剤師指導料を算定するために
「かかりつけ薬剤師包括指導料」は算定することが難しいので、ここからは「かかりつけ薬剤師指導料」について深堀りしていきたいと思います!
かかりつけ薬剤師になるためには患者さんとの信頼関係を構築する必要がありますが、それ以前に「施設基準」を満たしている必要があります。
かかりつけ薬剤師指導料の施設基準は5つです。
- 研修認定薬剤師を取得している
- 週32時間以上の常勤薬剤師
- 3年以上の実務経験
- その薬局に1年以上在籍
- 医療に関わる地域活動
自分自身で率先して動かなければ達成しないのは、「研修認定薬剤師の取得」と「医療に関わる地域活動」の2つですね。
特に認定薬剤師の取得は自分自身のやる気がないと難しいです。
「医療に関わる地域活動」は地域ケア会議への参加や、健康相談会、休日夜間薬局としての対応などが当てはまるようです。
かかりつけ薬剤師指導料を算定している薬局では必ず医療に関わる地域活動をしているので、自分自身が働く薬局では何をしているのか確認してみてください。
私が管理している薬局では、薬と健康の週間に健康相談会を行っているのと、注射針の回収、地域ケア会議の出席などを行っています。
「かかりつけ薬剤師指導料」を算定するには施設基準を満たす以外にも必要なことがあります。
- 患者さんに文章で同意を得る
- 24時間対応、勤務表や連絡先を渡す
薬局の開局時間外でも対応できる環境を整える必要があります。
同意を得た日の次の受診からしか算定できない
ちなみに同意を得た次の受診からしか「かかりつけ薬剤師指導料」は算定できませんので注意が必要です。
同意をもらったその日には「かかりつけ薬剤師指導料」は算定できないので気を付けてください。
大体のレセコンに同意をもらった日付を入力する欄があると思いますが、同意をもらった日付と調剤日が同じ日付の場合はアラートが出るようになっていると思います。
シフトなどを渡し、24時間対応する必要がある
患者さんに勤務表を渡して出勤日を教えておくことと、薬局の営業時間外のに連絡の繋がる連絡先を伝えておく必要があります。
私の薬局ではかかりつけ薬剤師用のピッチがあり、そのピッチの番号をかかりつけ薬剤師の契約をした患者さまにお伝えしています。
かかりつけ薬剤師になるために必要なこと
厚生労働省もかかりつけ薬剤師を推進していて、「かかりつけ薬剤師指導料」と「かかりつけ薬剤師包括指導料」は地域支援体制加算の算定要件の一つになっています。
これから更に必要性が増してくるものなので、積極的に取り組んで欲しいと思います。
「かかりつけ薬剤師指導料」の算定には「研修認定薬剤師の取得」と「3年以上の実務経験」が必須なので、若手の薬剤師は経験を積みながら、研修認定薬剤師の単位の取得に励んで欲しいと思います!
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