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新人薬剤師が早く正確にピッキングするコツ!ピッキング中に考えていることも解説

ドラッグストアの調剤薬局で管理薬剤師をしているワカマルです!

新人薬剤師が始めることといえば、受付や処方箋の入力かと思いますが、切っても切れないのはピッキングじゃないでしょうか?

薬を揃えるだけといえばそれまでですが、ピッキングは簡単なように見えて意外と奥が深いです。

今回は私がピッキングの時に何を考えているか、そして早く正確にピッキングするコツを紹介したいと思います!

この記事でわかること
  • ピッキング中に考えていること
  • 正確にピッキングするコツ5つ
  • 早くピッキングするコツ5つ
目次

新人薬剤師がピッキングする際に意識して欲しいこと

ピッキングの優先順位

まず初めに頭に入れて欲しいのがピッキングの優先順位です。

私が考えるピッキングの優先順位は 「正確さ>スピード」 です

ピッキングの優先度

 正確さ > スピード

早くピッキングすることよりも正確にピッキングする方が重要な理由は2つあります。

「ピッキングがいくら早くても、もし用意した薬が間違っていたら?

人間は誰しも間違えるので、もし間違えたときのことを考えなければいけません。

「間違えなければいいんでしょ?」のスタンスではなく、「間違える可能性がある」と常に思っていなければいけません。

ピッキングした薬が間違っていたら?
  • インシデントに繋がる可能性が増す
  • 後から余計に時間がかかる

早くピッキングすることよりも正確にピッキングする方が重要な理由はこの2つです。

ピッキングした薬がもし間違っていたら、インシデントに繋がる可能性が増します

監査者がピッキングの間違えに気づいてくれればいいですが、監査者が見逃す可能性もあります。

そして間違えてピッキングしたものをピッキングし直すと、後から余計に時間がかかります。 

この2つの理由から、正確にピッキングすることが一番の近道なのです。 

ピッキング中に頭の中で考えていること

私がピッキング中に考えていることは2つです。

ピッキング中に考えていること2つ
  • なんのために使うのか、適応は何か
  • 用法用量は合っているか

 ピッキング中には「なんのために使うのか」「用法用量はあっているか」を考えながらピッキングします。

処方せんの中には色々なヒントがあって、「診療科」から想像したり、使われている薬の組み合わせから「適応」を判断することができます(もちろん全てではない)

そして「なんのために使うのか」推測できると、「用法用量は合っているか」まで考えることができます。

適応を予想して、その用法用量が合っているか考えながらピッキングしましょう。

今では正式に事務ピッキングが認められているので、ただピッキングするだけなら調剤事務でもいい時代です。

せっかく薬剤師がピッキングしているのですから「なんのために使うのか」「どんな適応か」など考えながらピッキングし、処方せんの間違いや疑義照会しなければいけない点に気づく機会にしましょう。

薬を揃えるだけでなく、常に考えながらピッキングを行いましょう!

正確にピッキングするコツ5つ

 優先順位は「 正確さ > スピード 」という話をしたので、まずは正確にピッキングするコツから紹介したいと思います。

正確にピッキングする5つのコツ
  • 処方せんの原本をみてピッキング
  • 薬の名前を正確に確認
  • 規格に気を付ける
  • ジェネリックのメーカーを把握する
  • 全量はいくつ必要か

入力後の印刷物ではなく処方せんを見てピッキングする

まず最初に気を付けて欲しいのが、必ず処方せんの原本をみてピッキングして欲しいです。

レセコンに入力すると「入力された内容」や「情報提供文書」「薬袋」「お薬手帳のシール」など色々なものが印刷されると思います。

これらの印刷物を見てピッキングを行うのはやめましょう

ピッキング時の注意点

印刷物を使ってピッキングはしない!!

なぜならレセコンに入力する際に間違えている可能性があるからです。

処方せん通りの薬を用意できれば仮に「入力が間違っていたとしても、処方せんに書かれた通りの薬を用意することができる」からです。

そのため処方せんをみてピッキングをするようにしましょう。

薬の名前を正確に確認する

薬の名前を正確に確認してピッキングしましょう。

薬は一般名処方だと似ている名前がたくさんありますよね。

頭三文字だけでなく、しっかり確認してからピッキングをしましょう。

規格に気を付ける

複数の規格があるときは何mgで処方されているのかしっかり確認しましょう。

下の規格と取り間違えれば普段より効果が現れませんし、上の規格と間違えれば効果が出過ぎてしまう可能性があります。

どちらにしても患者さんに不利益しかないので、規格間違えはリスクがとても高いです。

必ず規格を確認してピッキングするようにしましょう。

ジェネリックのメーカーや先発かを把握する

特許が切れると多くのメーカーからジェネリックが発売されますよね。

薬局に1つのジェネリックメーカーしかなければいいのですが、複数のメーカーが用意されていることもあると思います。

もしかしたら先発希望の患者さんの可能性もありますよね。

先発希望かジェネリック希望か、そしてピッキングする時はどのメーカーで用意するのか必ず確認しましょう。

メーカーが違っても効果は同じですが、メーカーによって適応が異なることもあります

適応も含めて確認する必要があるので、気を付けましょう。

全量はいくつ必要か

最後に、全量はいくつ必要なのかも確認しましょう。

そのためには日数と一日量を確認して計算する必要がありますね。

全量を確認するためには処方せんを見なければ確認ができないので、全量の確認をするために「処方せんをみてピッキングする」というのを守ることに繋がります。

ピッキングのスピードを上げる5つのコツ

ピッキングの優先順位は「正確さ>スピード」と先ほど書きましたが、スピードも上げていきたいのが正直なところだと思います。

今度はピッキングのスピードを上げるコツを紹介したいと思います。

ピッキングのスピードを上げるコツ5つ
  • 棚の配置や場所を覚える
  • 作業自体をスピーディーに
  • 掛け算に強くなる
  • ピッキングの順番を考える
  • 薬局の動線の改善

棚の配置や場所を覚える

まずは薬局の棚の配置や薬の場所を覚えましょう

薬局の棚の配置を覚えて、薬が何に該当するのか覚える必要があります。

薬には「普通薬」「劇薬」「毒薬」「向精神薬」など薬の種類がありますよね。

あとは「カセット」に入っているのか「引き出し」に入っているのかを覚えると、ピッキングのスピードがあがります。

働いているうちに次第に覚えますが、早めに覚えておくとその後のピッキング作業がスムーズになります。

作業自体をスピーディに

一つ一つの動作をスピーディに行いましょう。

急ぎ過ぎても余裕がなくなりますが、できる範囲で動作を早くしましょう。

薬局内の移動や手を動かす作業の一つ一つの動作を早くするだけでもピッキングのスピードは結構変わります。

動作一つ一つのスピードを上げるだけですが、小さなことの積み重ねが大切です。

掛け算に強くなる

処方せんの処方日数はキリのいい数字か7の倍数の日数で処方されることがほとんどです。

30日分や60日分なら全量が数えやすいですが、7の倍数の日数では少し計算が難しくなります。

  • 3×28=84
  • 6×28=168
  • 4×28=112

など慣れれば簡単でも、パッとわかりにくい計算も必要になります。

面倒な計算は覚えてしまうことをおすすめします。

わからなければ電卓で計算してしまえばいいですが、毎回計算するのも時間の無駄ですし、覚えてしまうのが一番早いですね。

掛け算が苦手な場合は、余り算のできる電卓を使うという方法もあります!

余り算のできる電卓は8錠や12錠、14錠などのPTPのときに活躍します。

例えば3錠 分3 30日分を12錠のPTPでピッキングする場合

  • 90÷12=7.5

12錠のPTPが7枚と0.5枚ということになりますが、0.5の部分が少しわかりにくいですよね。

ですが、余り算のできる電卓を使用するとこうなります。

  • 90÷12=7・・・余り6

12錠のPTPが7枚と、残り6錠をピッキングすればいいことがわかります。

使い方を覚えてしまえば便利な電卓で、薬局に1つは用意した方がいいと思います。

ピッキングする順番を考える

効率よくピッキングするために、ピッキングの順番を考えましょう。

薬局の配置を考えた上で、どの順番でピッキングしていけば一番効率的に回れるかを考えましょう。

特に調剤室内が広い場合は順番を考えないと移動距離が長く、無駄な移動が増えてしまいます。

少しでも時間を無駄にしないために、無駄な移動は避けましょう。

最終手段は動線の改善

個人での改善は難しいですが、ピッキングのスピードをあげるためには動線の改善も必要になるかもしれません

よく処方される薬をまとめてみたり、ゴミ箱の位置を改善するなども検討しましょう。

管理薬剤師や先輩に提案してみて、より良い職場環境を作っていくことも重要かと思います。

新人薬剤師が早く正確にピッキングするコツ!まとめ

「正確にピッキングするコツ」と「ピッキングのスピードを上げるコツ」を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

仕事に慣れるにつれてピッキングの精度やスピードは改善されますが、意識して行うとできるようになるまでの期間が短くて済みます。

一日でも早く職場の戦力になれるように、この記事を参考にしていだければ嬉しく思います。

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この記事を書いた人

大手ドラッグストアの管理薬剤師。
9年目薬剤師/認定研修薬剤師・健康サポート薬局研修/かかりつけ・在宅やってます/

薬剤師としての自身のキャリアに不安を感じたことと、若年時の教育がとても重要だと考え若手薬剤師向けのブログを始めました。
所属している会社に関係なく、薬剤師としてスキルを高めていきたい。
ブログを通じて副業にも挑戦中。

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