ドラッグストアの調剤薬局で管理薬剤師をしているワカマルです。
管理薬剤師からみて「新人薬剤師に意識して欲しい」「できるようになって欲しいこと」を紹介します。
監査ができるとか薬の名前を覚えるとか、分包機が使えるようになるみたいな具体的な話はまた別記事で紹介したいと思っています。
少しふわっとしていますが、管理薬剤師が考える「新人薬剤師ができるようになって欲しいこと」です!
ぜひ参考にしていただければと思います。
【心構え編】新人薬剤師ができるようになって欲しいこと
早速ですが、管理薬剤師の僕が新入社員にやって欲しいこと、意識して欲しいことを3つ上げました。
- 患者さんからは新人薬剤師かどうかは関係ない
- ホウレンソウがしっかりできるようになる
- ミスは怖がらなくていい。失敗は直ぐに報告を
- わからないことは素直に聞こう
当たり前のことだと思いますよね?
「当たり前のことを、当たり前にできるようになって欲しい」のです。
患者さんからみれば新人薬剤師かどうかは関係ない
まず最初に意識して欲しいのは、患者さんからすると、あなたが「新人薬剤師かどうかは関係ない」ということです。
患者さんはベテランの薬剤師だろうと管理薬剤師だろうと、新人薬剤師だろうと同じ薬剤師だと思っています。
薬剤師免許を取得して白衣を着ている時点で、患者さんからすればあなたは薬のプロの薬剤師なのです。
「新人なのでわかりません」なんて言った日には、その患者さんからの信頼を一気に失うので注意しましょう。
とはいえ知らないことを知ったかぶりをして適当な説明をするよりは素直に「勉強不足で申し訳ございません」と謝ってしまった方がいいのは間違いないです。
患者さんは「新人薬剤師のあなたでも薬のプロの薬剤師だと認識している」ことを覚えておいてください。
ホウレンソウがしっかりできるようになる
ビジネスの基本と言われるホウレンソウですが、薬剤師にとっても必須のスキルです。
「そんなこと言われなくても知ってる」と言われるかもしれませんが、思っているよりもしっかりできていない店舗があります。
- 報告
- 連絡
- 相談
「報告」は必要な内容を先輩や上司に伝えることです。
薬局では、上司からの指示や患者さんから指摘された内容、現在の状況などを先輩社員や上司に伝えることです。
特に患者さんの対応では一つ間違えればクレームに繋がることもあるので、必要なことは正確に先輩や上司に必ず報告してください。
後で記載しますが、悪い知らせほど直ぐに報告して欲しいです。
「連絡」は必要な情報を共有することです。
先輩薬剤師や管理薬剤師に限らず、時には患者さんへの連絡も含まれます。
伝えておいた方がいい内容は直ぐに共有することで、後で面倒なことになるのを防ぐこともできます。
薬局では患者さんへの不足薬の納品予定日や、出勤時間に遅刻してしまいそうな時など連絡が必要な機会はたくさんあります。
「相談」は意思決定時に周囲の意見を求めることです。
薬局では不足薬の手配や、疑義照会をした方がいいかどうか、何か困った時に周りに意見を求めることです。
特に入社したての時は悩んだら周りに相談して欲しいと思います。
管理薬剤師の私でも悩んだら周りに意見を求めます。
それは私の考えが必ずしも正しいとは限らないと思っているからです。
一人で行って失敗するよりも、周りを頼り聞く耳を持った薬剤師になって欲しいです。
失敗やミスはすぐに報告を!
悪い内容ほど直ぐに報告しましょう。
「間違えてしまった」、「お渡し忘れてしまった」など失敗してしまった時ほど、すぐに報告してください。
私はどちらかといえば報告される側ですが、時間が経ってから報告されると「今まで言うタイミングはたくさんあったのに、何で今まで黙ってたの?」と思ってしまいます。
時間を空けてしまえば言い出しにくくなるだけでなく、防げたものも防げなくなるかもしれません。
例えば、「患者さんにお渡しした薬を間違えた」としましょう。
すぐに患者さんに連絡して連絡がつけば、患者さんが間違った薬を飲む前に間違えた薬を回収できるかもしれません。
もし間違えたことをわかってて黙っていたら?
最悪の場合は患者さんが死んでしまうかもしれません。
薬剤師は失敗やミスは必ず報告して欲しいと思います。
少しでも早く報告することが、患者さんの命を守ることに繋がるかもしれないからです。(もちろん失敗やミスはしない方がいいに決まっていますが)
少しでも早く言ってもらえればリカバリーができるかもしれません。
わからないことは素直に聞こう
新入社員ですからわからないことは素直に聞いていいんです。
むしろ何を聞いても怒られないのは新人のうちだけです。
分かったふりをせず「疑問に思ったこと」「わからないこと」「知らないこと」は素直に他の人に聞きましょう。
もちろん自分で調べることも大切です。
一度自分で調べてみて、わからなかったら教えてもらうというのもいいかもしれません。
「ここまで調べたんですけど、これってどういうことですか?」
といった聞き方はやはり印象がいいですし、勤勉な印象を受けます。
【仕事内容編】新人薬剤師ができるようになって欲しいこと
心構え編とは別に、実際の行動として目標にして欲しいことをまとめました。
ここでは3つのことを紹介したいと思います。
- 職場に慣れる
- 一人の薬剤師としてカウントされるようになる
薬の名前を覚えるとか、用法用量を覚えるなどもありますが、ここではもっと大局的なことをお伝えします。
まずは職場に慣れる
なんといってもまずは職場の雰囲気に慣れ、職場に溶け込みましょう。
調剤業務は一人で完結するものではないので、周りとの円滑なコミュニケーションが必要になります。
慣れ過ぎてだらけてしまうのは良くないですが、薬局で働くことに慣れ少しでも早く自分自身の力を発揮して欲しいところです。
薬剤師の一人としてカウントされるようになる
職場に慣れて一通りのことができるようになってくると、薬剤師の頭数にカウントすることができるようになります。
新人薬剤師はまず「一人の薬剤師としてカウントされる」よう頑張ってください。
調剤薬局では作業の効率化は行っていますが、最終的にはマンパワーで調剤を進めていきます。
薬剤師の人数は少しでも多い方が調剤が早く進むのです。
細かな指示を出さなくても働けるようになると、薬剤師の一人としてカウントできるようになります。
管理薬剤師や会社の方針にもよりますが、覚えのいい人で半年、ゆっくり教育してもらえると1年くらいが目安かと思います。
仕事を始める新入社員、新人薬剤師ができるようになって欲しいことまとめ
具体的な話ではなくふわっとした話になってしまいましたがいかがでしたでしょうか?
実際に働いている薬剤師からすると当たり前の話ですが、新入社員や新人薬剤師には頭の片隅に置いておいて欲しいと思います。
薬剤師の国家試験に合格して働き始めても、勉強し続ける必要があるのが薬剤師です。
薬の知識を学ぶだけでなく研修認定薬剤師の取得や、かかりつけ薬剤師、在宅など薬剤師が求められることは年々増えています。
管理薬剤師になった私も、定期的に本を買って新しいことを勉強していますし、研修認定薬剤師の単位取得も兼ねて勉強を続けています。
悩むことや嫌になることもたくさんあると思いますが、一生懸命頑張って欲しいと思います!
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